雪の街だより 高田在住の弁護士馬場秀幸のブログです

2月2日 刑事弁護 保釈金が用意できません!

2022.02.02

 被疑者国選で担当していた被疑者が起訴された。
 保釈をお願いしたいが、保釈保証金が用意できないので、保釈金を立て替えてくれる制度を利用してほしい、と言ってきた。
 刑事被告人になる人は、資力の乏しい人が多い。保釈は権利として認められているが、保証金が用意できないのでは、その権利は絵に描いた餅である。そのため、被告人の保釈を援助する制度がある。
 一つは、保釈支援協会という団体が保釈保証金を立て替えてくれる制度。もう一つは、弁護士の組合が保釈保証書を発行してくれる制度。ただし、無条件ではない。いずれも、実質的な身元引受人になる人にある程度の収入、資産があることが条件となる。そのため、家族や友人に保証委託者の申込に署名してもらい、収入・資産を証明する資料を持ってきてもらう。それを各団体の窓口に申込、援助可能かどうかを審査してもらう。
 勾留されている人は一刻も早く出たいと思っているが、資料が足りなかったり、要件が充足しないこともあり、手続きが進まないこともある。自分は慣れていないせいもあるが、意外にやっかいな仕事である。

 
 

馬場秀幸  カテゴリー:仕事