雪の街だより 高田在住の弁護士馬場秀幸のブログです

2月28日 民主党予備選、本命がいない予備選? それとも新風を呼び込む予備選?

2020.02.28

 民主党の予備選に注目しています。自称「民主的社会主義者」のバーニー・サンダースが現在のところリード、アイオワではブテイヂェッジと1位タイ、ハンプシャー州、ネバダ州では堂々の第1位。
 ところが、多くのマスコミは、本命候補がいない、トランプに勝てる候補は誰か、という視点からの紹介がほとんで浅薄な感じがする。
 アメリカでは、大学進学に多額の費用がかかりそれはすべて自己責任。進学してもお金がないと多額の借り入れをする。返済するためにバイトするのは当然で、それでも返済できない場合は自己破産。金持ちと貧乏人との格差が広がりすぎている。資本主義の国で自称「民主的社会主義者」が優位に立っている現実をマスコミはその要因を交えて紹介することが必要ではないか。
 そういう中で、三牧聖子高崎経済大准教授「米民主候補新風ゆえの逆風」(朝日新聞2020.2.27)の民主党予備選の紹介記事はまっとうだ。
 三牧は、大恐慌後の1932年の大統領選でフランクリン・ルーズベルトが「経済的なピラミッドの底辺にいる忘れられた人々」を広く包む政治を訴えて当選、今度の大統領選挙で民主党候補が勝利するためには、再び「忘れられた人々」の味方が自分たちだと説得的に示していく必要がある、という。三牧の目には混戦模様の予備選は頼もしく映るようだ。経済格差の拡大を背景に支持を集めるサンダース、多様性の尊重と国民の団結の両立を追求するブテイジェッジ、格差是正の政策を掲げる女性候補のウオーレンも健闘中、多様な候補による戦いそれ自体が政治に新風を吹き込んでいると述べている。
 引き続き、民主党予備選を注視していきたい。

馬場秀幸  カテゴリー:その他