雪の街だより 高田在住の弁護士馬場秀幸のブログです

3月11日 成年年齢の引き下げで、18歳は堂々と酒が飲めるようになったのだろうか?

2022.03.11

 今18歳です。今年の4月になったら、酒を飲んだりたばこを吸ったりできるのでしょうか?
 こんな質問を受けました。
 残念ながら、従前とおり、酒もタバコも20歳になるまでできません。
 成年年齢は、今回の民法改正で18歳に引き下げられました。これは、近年選挙権の年齢などが18歳と定められるなど18歳や19歳の方々を大人として取り扱うことになってきたことから、市民生活に関する民法においても同様にしていいと考えられたからです。
 これにより、18歳になれば、親の同意なく取引をすることが可能となりました。ただし、従前は、悪質商法に引っ掛かっても、未成年を理由に簡単に取り消すことができましたが、成年ともなればそれができなくなってしまうので、注意が必要です。
 他方、お酒やタバコが解禁される年齢は、従前どおり20歳とされています。これは、健康面への影響や非行防止、青少年保護などの観点から、従来の年齢要件を維持することが妥当と考えられているからです。

馬場秀幸  カテゴリー:仕事