雪の街だより 高田在住の弁護士馬場秀幸のブログです

4月18日 熟年離婚の法律相談

2021.04.18

 辛いなあ。
 長年連れ添った相手方が、ある日突然離婚を言い渡してきた。言われた側はいきなりの話に戸惑うばかり。そういう方の相談を受けるのは辛いのだ。
 離婚を申し出る側は長年のいろいろな不満などがたまりたまってもう我慢できなくて決意したわけだから、肝はすわっている。それに対して、申し出られた側の方は、長年婚姻関係を継続してきたという「実績」にこだわって、何を今さらなどと被害者意識にとらわれる。
 そういう気持ちを知りながら、話をきく自分といえば、「覆水盆に帰らず」という冷めた気持ちがどこかにある。
 相談者と代理人との間で事件の見方が違うままに依頼を引き受けてしまうととんでもないことになるときがある(それはもちろん離婚事件ばかりではない)。離婚調停で調停委員が離婚に向けた話し合いを進めて、それに相槌を打とうものなら「君はどっちの味方をしているんだい?」ということになる。もちろん、相談を受けた当初から、事件の見方があなたと違うなんて言ってしまえば、こんな弁護士使えない、ということになる。ということで悩ましい問題なのである。
 
 

馬場秀幸  カテゴリー:仕事