雪の街だより 高田在住の弁護士馬場秀幸のブログです

5月24日 コロナのとばっちりその11 人は「能吏」というけれど。

2020.05.24

 黒川弘務東京高検検事正が辞職した。
 辞職で訓戒処分を受けただけ、退職金6000万円を受領することになった。世論は納得しない。当然のことと思う。
 
 彼を「能吏」と呼ぶ人もいる。民主党政権、自民党政権にそれぞれ仕えてその政権の要求に応えた仕事をしてきたからだ。でも、彼が最後に就こうとした職は検事総長という検察官の集団のリーダーであった。「能吏」である前に法の守護者ということが厳格に求められる。
 法の守護者にふさわしいかと問われたら、彼は失格者だったという他ない。
 自分の定年延長が検察庁法違反であることは黒川氏自身充分熟知していたはず。月1,2回の賭けマージャンも常習とばく罪に該当することくらいは誰よりもよく知っているのでは。検察官なのだから。
 余りの特権待遇に本人はどう思っているのだろうか?
 彼は検察官を退職した後も引く手があまたあるはずだ。弁護士になれば相応の収入もあるはずだ。今からでも遅くない。せめて退職金を返上して、検察官であったことを示してもいいのではないか。
 

馬場秀幸  カテゴリー:その他