ＦＭＰＯＲＴの朝の顔だった遠藤麻理さん。番組を始めた当初、朝のナビゲーターはさわやかではつらつとしていなくてはという固定観念があり、ホットヨガやっている、アロマやっているとウソをいい、声のトーンも無理して高くしていた。でも、全然面白くないし、リスナーの反応もまったくない。かくして自然体に。「本当のことを言い始めたらメールが増えてきた。麻理さんならどう思いますかというような質問も多くなってそれに正直に答えていくうちに、声も地声になてきました。長く付き合ってもらうには、無理をしてもダメで。本来の自分を見せて、それでダメならやめるしかないな、と」（朝日新聞2020.6.28）。
　ＦＭＰＯＲＴは、2000年12月開局。ネットワークに属さない独立ＦＭ局。熱狂的なリスナーが多かった。私の知人もその一人。毎日、遠藤さんの番組を楽しんでいた。リスナーの側からすれば、自分の素をさらけだしてやっているか？それとも人の受け売りか物まねか？何度か聴けばすぐわかる。リスナーは、その素をさらけだしてくれたひたむきさに惹かれたのではないだろうか。
　自分の地をさらけだしてこそ道は開かれる。いろんな仕事にもいえそうである。ＦＭＰＯＲＴの皆さんお疲れ様でした。