雪の街だより 高田在住の弁護士馬場秀幸のブログです

7月14日 憧れの人

2022.07.14

 お客さんの飲み会に参加した。そのお客さんは、スキーのエッジを製作する会社でこの度めでたく工場を増設することになったのだ。会場には元オリンピック選手が来賓として招かれていた。その選手さんのお話によれば、エッジを製作する会社は世界に三つしかない、エッジがいかにスキー技術で大事かということも話された。自分もエッジの効く弁護士になりたいなあと思った(苦笑)。
 オリンピック選手といえば憧れの人だが、実はボクの座った丸テーブルのボクの隣に「ボクににとっての」「憧れの人」がいた。その人はNさん。今は地元で電気会社の役員をされている。Nさんは61歳。昭和48年城北中学校の卓球部の選手として全国大会に行き団体優勝を勝ち取った一人だった。田舎の中学校の卓球部に入った私は、そのNさんの凄さを都市伝説のように聞いた一人であった。街場の城北中学校と私が所属していた上越市立田舎中学校。前者は優秀な指導者に恵まれ部員もたくさんいた。こっちはいわば「アパッチ卓球団」素人の鼻たれ小僧の集まりだった。なんかすべて生活する世界が違うように感じていた。
 そのNさん、私が憧れていた人なんですと伝えると、照れくさそうにされていた。「あの頃はねえ、盆と正月しか休みがなくて後は卓球、卓球でしたねえ」と自嘲気味に話された。しかし、Nさん、それがまた私にはホントにうらやましいのである。
 その頃は、ホントに中学生には部活の他にやることなんてなかった。それはおそらく街場も田舎も変わりなかっただろう。ただ、指導者がついてくれて毎日指導し、大会の遠征にもしょっちゅう行ける、そういう部活に熱中できる環境こそ恵まれていたのである。
 Nさんと昔話で盛り上がった。憧れの人に会えて凄くうれしかった。

馬場秀幸  カテゴリー:その他