雪の街だより 高田在住の弁護士馬場秀幸のブログです

7月17日 「友だち」でお願い???

2022.07.17

 『拾われた男』(第2回)にこんな場面があった。
 松戸諭(仲野太賀)はとにかく女性には縁がない。高校時代もいろいろな女性に「付き合ってください」と申し込むが、帰ってきた言葉はいずれも「友だちでいいやん」「私とあなたは友だち」「友だちでお願いします」だった。一般の女性は、ダイレクトに断ると角が立つので「友だちで」と婉曲表現を使うのだ。
 松戸が俳優を目指して東京に出てきてビデオ屋でバイトをしていた。松戸は同僚の女の子の田畑(松本穂香)に恋をする。田畑の好きなホラー映画を話題にしながら距離を詰め、告白に至るが答えは保留。しばらくたって返事を求めたが、彼氏ができたと断られる。相手がまさかのアルバイト仲間・中田(前田旺志郎)。どうしてどうしてと食い下がる松戸に、田畑は「しつこい!」と一喝!松戸の恋心は微塵にも砕かれる。誰もが一度や二度経験したことがあるよなあ。

 でも、「友だちで」という断り方って、男性諸君、みんな理解しているのでしょうか。
 こういう話を聞いたことがありました。
 恋愛に素人な若者がいました。ある女性に恋をして切なくなって告白。女性からは「友だちでいましょう」と言われた。お断りの定番表現だということを知らない若者はその言葉に変な期待をもってしまった。「だったら、友だちでいいから付き合いましょう!」 若者は、毎日のように女性に電話をかけた。「友だちの〇〇だけどさあ」。とうとう女性はある日切れて若者に伝えた「いい加減にして。しつこいんだけど!」結末は松戸と一緒だったのだ。
 鈍感な奴には断るのは直接的な表現がいいと思う。断られた男も、その後どこかで別の女性に「拾われた」り、運に恵まれたりするからね。希望もたせるよりもびしっと言ったほうがいい。

馬場秀幸  カテゴリー:その他