雪の街だより 高田在住の弁護士馬場秀幸のブログです

9月25日 今日は国選刑事弁護の話をします。

2021.09.25

 今日は国選弁護人の話をします。
 刑事事件で起訴されたり逮捕されますと、被告人或いは被疑者に国選弁護人が就くことになります。その場合の弁護人の費用は国から支払がされます。
 この国選の刑事弁護、大都市だと事情は違いますが、地方の場合だと、弁護士になりたての頃は、多くの弁護士が国選弁護人の依頼を法テラスからされて弁護人の仕事をします。そして、ベテランになるにつれて、弁護人の登録から外れる弁護士さんも増えてきます。その理由は、皆さん、民事事件などで事件を抱えるようになり刑事弁護にまで手が回らなくなる、手間がかかるわりには国費で支払われる収入が少ない、などの事情があるからです。
 ところが、どうも最近、若い弁護士でも国選弁護やらなくなる割合が高くなってきているのではないかと思います。最近、知り合いのボクよりもベテランでない弁護士に聞いてみたら、「やってません」と。何でと理由を聞いたら「収入の割には大変な事件が来てしまうこともある」と。「ブルータスお前もか?」という寂しい気持ちになりました。
 たしかに、中には辛い事件もあるんです。でも、自分はまだしばらくやろうかなあと思っています。ただし、私には義務感みたいなものはありません。刑事弁護をしていると面白い出会いがたまにあったり、事件に向き合うといろいろ考えさせられることがあるからです。それがとりあえず国選弁護人を続けている理由でしょうか。

馬場秀幸  カテゴリー:仕事