雪の街だより 高田在住の弁護士馬場秀幸のブログです

9月9日 面会交流の話

2021.09.09

 子が3歳のときに母親と父親とが離婚して、子は母親と暮らすことになった。それ以来父親に会うことがなかった。
子は中学生になっていた。最近になって、父親が重篤な状態で病院に入院した。死んでしまうかもしれないと思った父親の兄弟が最期に子に会わせたほうがいいと思って母親に電話してきた。母親も子に事実を知らせて会わせることにした。
 病院に出向き、ご対面になった。子はほとんど父親のことを知らなかった。子は敬語で父親に話しかけた。父親もまた子にどのように話しかけていいものかわからないようだった。父もまた敬語で対応した。子も父親も時々涙しながらぎこちない会話を1時間続けていたという。
 面会後、父の状況もいくぶんよくなったとのことだった。子も、母親が子の様子をみるかぎり、面会をして気持ちが安定したかの様子だったという。母親によれば、物御心ついても、子は父親のことを母親に聞くことがなかったという。それなりに気を遣っていたのだろう。
 なんか、いい話だった。

馬場秀幸  カテゴリー:その他