雪の街だより 高田在住の弁護士馬場秀幸のブログです

2月23日「パラサイト 半地下の家族」

2020.02.23

 一昨年前「タクシー運転手」を観ました(高田世界館でね)。韓国映画凄いわ! 娯楽性あり、社会性あり。同じ年に観た「ある闘いの真実」もそうでした。「パラサイト 半地下の家族」がアカデミー賞作品賞を受賞したのも、この韓国映画の底力が評価されたものといえます。
 「パラサイト」がアカデミー賞受賞とのことで、さっそく観てきました(上越MAXシアターで)。
 ソウルの貧民街で生活していた家族の4人が、大富豪の家にそれぞれ入り込む。長男は大富豪の長女の家庭教師に、長女は長男の家庭教師に、そして父親は運転手、母親は家政婦として入り込み寄生するという物語。韓国の生活事情がたっぷり満載だが、格差の問題はどの国も共通で、その普遍性がアカデミー賞に受け入れられたのでしょう。

 お金持ちと貧乏人。普通は動線が交わらないそうです。飛行機だとお金持ちはファーストクラス、貧乏人はエコノミー(文春オンラインの金敬哲さんの記事が詳しい)。交わる数少ない仕事が家庭教師や家政婦、運転手。互いに触れ合うことで感じるのが、人の匂い。この映画、「匂い」がキーワードなんです。いくら素性を隠して金持ちの生活に入り込んでも、貧乏な生活の「匂い」は消せないんです。大富豪の家族に「匂い」を拒否された父親は、最後に大富豪にナイフを向けていく。
 
 貧乏家族の父親を「タクシー運転手」の主演をしたソン・ガンホが演じています。「パラサイト」を是非観てほしいです。そしてそれを観たら、次は「タクシー運転手」を観てほしい。少しづつ世界を広げていきませんか?

馬場秀幸  カテゴリー:その他