試験は延期されても議論は続けてほしいと思う。
大学入試に民間試験を導入することについて政府は延期を決めた。萩生田文部科学大臣の「身の丈」発言で追い込まれた安部政権が早期の幕引きを図ったためと思われる。
ただし、試験は延期されても議論は続けてほしいと思う。試験制度はどういう学力を求めているかということを明らかにするものだ。大学入試制度が高校の教育の具体的内容を決めるものといってよい。だから、正直、批判が大きくなる前に延期をして火消しをすればいいという考えはあまりにも教育に携わる学生や教師のことを愚弄していると思わざるを得ない。
試験は延期されてもいいが、試験制度に対する議論は続けてほしい。
野党は、新たな試験制度に対して延期でスクラムを組んだ。しかし、政権にもそれなりの新しい試験制度導入に対する理由があるはずだ。野党と政権とは、国会で堂々と論戦を展開してほしいと思う。議論をすることによって論点が整理され、よりよい制度が出来上がると思う。