雪の街だより 高田在住の弁護士馬場秀幸のブログです

認知症診療の第一人者「長谷川和夫」が認知症を生きる。

2019.10.02

 「昔はね、認知症というガチッとした状態があって、なったらなったでそれっきりと思っていた。とんでもない間違いでした。認知症というのは決して固定した状態ではなくて、認知症とそうでない状態は連続している。つまり行ったり来たりなんでね。私の場合で言うと、朝一番から昼ごろまでは割とすっきりしている。午後1時を過ぎるとだんだん疲れてきて、晩御飯の前は最高に認知症っぽい。翌朝にはまたぴかぴかの自分に戻っている」(朝日新聞2019.9.26「なったらそれっきりではなかった」)
 長谷川和夫さんは、いわゆる長谷川式といった認知症の簡易診断テストを開発した認知症診療の第一人者だ。その長谷川さんが2年前に認知症であることを公表した。認知症を診察した医師が認知症になり、その症状を体験しながら生活しているというのだからなんともおもしろい。
 「行ったり来たり」っていうのが重要で、認知症になることを恐れる必要はない。できれば、その「行ったり来たり」を包み込む環境づくりができたらなあと思う。

馬場秀幸  カテゴリー:その他