雪の街だより 高田在住の弁護士馬場秀幸のブログです

3月21日 遺体の引き取りと葬儀の段取り

2020.03.21

 後見業務はどこまでするか?
 被後見人が死亡された時点で後見業務終了になる。ただし、場合によっては遺体の引き取りや葬儀の段取りまでする人もいる。私もやむをえずそうする場合がある。
 私たちのように被後見人と縁がなかった者が後見人に就任するという事例というのは、被後見人の周りにお手伝いをできる人がいない場合が多いからだ。だから、被後見人が息を引き取られると、その後はどうする?という問題が出てくるのだ。これも何かの縁ということで、生前仕事で関わった以上、葬送の手伝いくらいしなくてはと思ってしまう。
 今回もそうだった。
 朝5時30分に被後見人の入院先から電話がきた。今息を引き取ったという(緊急の連絡先は事情があって、家族ではなくボクになっていた)。身支度をして病院に向かった。葬儀屋に連絡を取って遺体の運搬をお願いする。遺体は病室から病院の霊安室に移動されてしばらくの間遺体に付き添った。遺体は既に固くなっていた。その後、葬儀屋に遺体を引き取ってもらい、葬儀の打ち合わせ。幸い、家族が葬儀をするということになり、お骨拾いまではしなくてすんだ。
 葬儀をするのもエネルギーがいる。昔、私の近くの家で息子が母親の遺体を2年程度放置していたという事件もあった。「万引き家族」のように遺体を隠して年金を詐取するという事件もある。葬送すらできない、或いは葬送する余裕がない、そんな社会にならなければいいんだけれど。

馬場秀幸  カテゴリー:仕事