雪の街だより 高田在住の弁護士馬場秀幸のブログです

8月6日 孤独が高じると、些細なことでも大袈裟に考えてしまう。

2022.08.06

 最近、毎日のように接見に警察に行っている。
 今日は、被疑者と言い合いになった。彼は、私が全然熱心に話を聞いてくれない、自分を見捨てているんではないか、とても残念だ、と言ってきた。決してそんなことはないのだが、ただ彼にそう思わせた原因となった私の言動にも問題があった。だから、私は彼に謝った。
 そういえば、以前被疑者として留置場で勾留された経験をもっていた人から話を聞いたことがある。留置場にいると孤独になり、接見禁止がつくと弁護人だけが頼りになる。弁護人が来てくれた日は安心して眠れるが、来ない日が2,3日続くと見捨てられたと思ったり、面会に来ても、ちょっとした言葉を大袈裟にとらえたりして不安に駆られてしまう、と言うのだった。今回の被疑者もそうなのだろう。
 言葉も人を繋ぐこともできれば、置かれた状況をわきまえずに話をすれば繋がりの糸を断ち切ってしまうこともある。

馬場秀幸  カテゴリー:その他